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自殺者数9年連続減、37年ぶりの低水準 : 未成年は2年連続の増加

社会

2018年の全国の自殺者数は9年連続減の20598人となった。ピークだった2003年の3万4427人より4割減っている。

2018年の全国の自殺者数は、17年より723人(3.4%)減って2万598人(速報値)となり、9年連続で前年を下回った。自殺者が2万1000人を下回ったのは37年ぶり。男性は前年比701人減の1万4125人、女性は同22人減の6473人で、男性が女性の2倍以上となっている。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)は、0.5人減って16.3人となり、1978年統計開始以降最も少ない結果となった。

自殺死亡率を都道府県別にみると、山梨が24.8人で最多、徳島が12.0人で最も少なかった。東京は16.4人、大阪は13.7人だった。

また、厚労省が18年1~11月に自殺した1万9030人について分析したところ、年代別では50代が3225人で最多となり、40代は3222人、60代は2811人などとなり、中高年の割合が高かった。20代以上の全年代が前年同期比で減少したものの、19歳以下は16人増えて543人となった。

国内の年間の自殺者は97年までは長年2万人台で推移したが、98年から14年連続で3万人を超え、03年には最多の3万4427人になった。景気回復や、相談体制の拡充をはじめとする地域の取り組み強化を背景に、12年以降は3万人を下回っている。

政府は17年に自殺総合対策大綱を策定。自殺死亡率を26年までに15年比で30%以上減少させることを目標としており、今後は特に若年層への一層の対策が求められる。 

バナー写真 : PIXTA

自殺 警察庁 厚生労働省