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サバの輸入国から輸出国になった日本 : 小型サバをアフリカに輸出、脂の乗ったノルウェー産を輸入

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サバは日本だけでなく世界中で食べられている。和食の代表格のようなサバだが、日本はアフリカにサバを輸出している。

サバ味噌煮、サバ塩焼、締めさば――サバは和食の王道食材だが、いまや、日本がサバ輸出大国となっているのをご存知だろうか。

1999年は輸入量17万トンに対して、輸出量はわずか2000トンだった。2004年頃から輸出量が急激に増加し、06年には17万トンとなり、輸出入量が逆転した。06年の輸出先は中国4万7700トン、韓国2万8500トン、タイ2万3300トンとアジア3カ国が全体の6割を占めた。

ここ数年、輸出先として存在感が増しているのがアフリカ諸国だ。18年は輸出量24万8700トンのうち、ナイジェリアが5万500トン、エジプト4万5700トン、ガーナ2万5700トンなど5割以上をアフリカ諸国が占めた。アフリカでは保存食としてサバを燻製にしたり、煮込み料理用の食材として活用されているという。

かつてアフリカは欧州からサバを輸入していたが、ノルウェーなど欧州諸国は資源管理のため大型のサバのみを漁獲するようになり価格が上昇、アフリカ諸国にとっては割高になってしまった。それに代わって、日本が、国内市場に出回らない小型で安価なサバをアフリカ向けに輸出するようになったと言われる。

ちなみに、日本が輸入しているサバの9割はノルウェー産。厳しい資源管理でたっぷり脂の乗った大型のサバは値段は張るが、日本市場で大人気だ。

バナー写真 : PIXTA

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