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SNS、実は「使わない」が多数派 : 日本人はFBよりLINE

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若い人たちの間では必須ツールとも言えるフェイスブック(FB)やツィッター、LINEなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)。しかし、ほぼ全年齢層に広げて調べると、使っていない人の方が多数派だ。

総務省の情報通信白書(2018年版)によると、FBについて「情報発信を積極的に行っている」人は調査対象のわずか5.5%にとどまる。「他人の書き込みを閲覧する程度」などの消極的な利用を含めても33%に過ぎず、7割近くは「ほとんどまたは全く利用していない」。ツイッターでは6割強、インスタグラムでは7割強が「ほとんどまたは全く利用していない」と回答。日本発祥のLINEだけは過半数が何らかの形で利用している。

これに対して、米国では何らかの形でFBを利用しているのは8割を超え、「ほとんどまたは全く利用していない」は16.6%。このような日米格差はインスタグラムでも見受けられる。

FBやツイッターなどは、社会的に有用な面もある。戦火のシリアから少女が必死の思いで「助けてください」と訴えたツイートが瞬く間に世界に拡散したり、白血病で闘病中の競泳の池江璃花子選手に励ましのメッセージを送れたりできるのはSNSならではだ。しかし、使いようによってはトラブルに巻き込まれる弊害もあり、両刃の剣とも言える。同白書によれば、発信者の23.2%が何らかのトラブルに遭ったと答え、「発言が自分の意図と違う意味で受け取られた」「ネット上で言い合いになった」「他人を傷つけてしまった」などが上位を占めた。

FBに登録しているものの、ほとんど使っていない休眠状態の人は多い。60代のある主婦は「『お友達』にはいろいろな人がいるので、本音をさらけ出したくない。趣味が一致する人とだけブログでつながっていれば十分」とし、ツイッターについては「フェイク情報でもあっという間に拡散するのが嫌」と話す。40代の男性会社員は「自分には情報を不特定の人に伝える必要性がない。仕事で端末を眺めているのでオフの時は頭を空っぽにしたい」と言う。

バナー写真:PIXTA

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