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私大生、毎月の仕送り額は過去最低の8万3100円 : 家賃は上昇、苦しい生活

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親元を離れ、東京の私立大学へ進学。ワクワクした気持ちでいっぱいでスタートする一人暮らしも、現実は厳しい。1990年と比べると家賃は3割増し、仕送り額は3割減となっており、頑張ってバイトを入れなければ暮らしていけない。

首都圏の私立大学に2018年度に入学した下宿生への親からの仕送り額は、前年度比3000円減の8万3100円だった。調査を実施したのは、関東甲信越地区の私大の教職員組合で構成する東京地区私立大学教職員組合連合会で、仕送り額は1985年度の調査開始以来、過去最低だった。

仕送り額が右肩下がりに減少する一方で、家賃はジワジワと上昇しており、18年度は前年比1200円アップの6万2800円となった。仕送りに占める家賃の割合は75.6%と過去最高。仕送り額から家賃を支払うと、残りは2万300円となり、1日あたりの生活費は677円しかない。これは、90年度の1日あたり2460円と比べると4分の1近い額だ。

仕送り額減少の背景の一つとして考えられるのが世帯年収(税込み収入)の減少だ。18年度は939万6000円で、前年度より3.0%増加したものの、ピークだった1993年度の1072万円と比べると132万円少ない。

下宿して大学に通う場合、入学の年にかかる費用は、受験料や大学への納付金に加えて、下宿先の敷金・礼金、生活用品を揃えるための費用なども含め296万2918円に達し、世帯収入の31.9%に相当する。このため9割以上の親が、負担が「大変重い」「重い」としている。

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