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酒を飲まなくなった日本人 : 1人あたり消費量ピークの2割減

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仕事終わりに冷たいビールが美味しい季節がやってきた――と思っている人も多いはず。ビジネス街の居酒屋は会社帰りのスーツ姿の人でにぎわっているように見えるが、成人1人あたりの酒類消費量はピーク時から2割も減っている。

平成に入った1989年度以降の酒税収入額の推移を見ると、1994年度に2兆1200億円のピークを付けている。その後はほぼ一貫して減少、2017年度は1兆3000億円となった。

背景にあるのは高齢化だ。成人人口に占める60歳以上の割合は1989年度の23.2%から、2017年度には40.9%に増加している。飲酒習慣のある人の割合は30歳代から大幅に増加し、70歳以上では減少する傾向がある。成人人口は減っていないが、人口構成の変化が酒類の消費に大きな影響を与えていると考えられる。

成人1人あたりの酒類消費量は1992年度の101.8リットルをピークに減少に転じ、2017年度はピークより2割強減の80.5リットルとなっている。

酒税収入の内訳を見ると、ビールが約5768億円と全体の4割超を占め、発泡酒937億円、リキュール(酎ハイや新ジャンル飲料など)1866億円を合わせた低アルコール飲料で全体の3分の2を占める。税収全体に酒税が占める割合は、2.1%だった。

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