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梅雨シーズン到来:末期の集中豪雨に警戒を

社会

5月中旬に沖縄、奄美地方が梅雨入りし、6月に入ると九州以北の地域(北海道を除く)でもうっとうしい天気が続くようになる。昨年(2018年)は西日本で、大規模な豪雨災害が起こった。梅雨末期は十分な注意が必要だ。

降水量は年によってばらつき

2018年の各地の梅雨入り、梅雨明け時期と、それぞれの平年値は下図の通り。

2018年の梅雨入り・梅雨明けおよび平年値

2018年梅雨入り 2018年梅雨明け 梅雨入り平年日 梅雨明け平年日
沖縄 6月1日 6月23日 5月9日 6月23日
奄美 5月27日 6月26日 5月11日 6月29日
九州南部 6月5日 7月9日 5月31日 7月14日
九州北部 6月5日 7月9日 6月5日 7月19日
四国 6月5日 7月9日 6月5日 7月18日
中国 6月5日 7月9日 6月7日 7月21日
近畿 6月5日 7月9日 6月7日 7月21日
東海 6月5日 7月9日 6月8日 7月21日
関東甲信 6月6日 6月29日 6月8日 7月21日
北陸 6月9日 7月9日 6月12日 7月24日
東北南部 6月10日 7月14日 6月12日 7月25日
東北北部 6月11日 7月19日 6月14日 7月28日

東京、大阪、名古屋、福岡など九州南部から関東甲信にかけては、平年で6月上旬に梅雨入りし、一カ月半後の7月下旬に梅雨明けする。梅雨期の降水量は、九州では500ミリ程度で年間の4分の1、関東甲信や東海では300ミリ程度で年間の5分の1程度となっている。 

関東甲信地域の、過去30年間の梅雨期の平年比降水量は次の通り。年によってかなりばらつきがあり、1990年のように、平年の半分しか雨が降らない「空梅雨」のケースもある。

2018年は西日本に甚大な被害

梅雨末期には降雨量が多くなることが多く、しばしば集中豪雨による河川の氾濫、土砂災害などの被害が出る。2018年は6月28日から7月8日にかけ、総降水量が多いところで1800ミリを超えるなど、西日本を中心に広い範囲で記録的な大雨となった。

この西日本豪雨の死者は220人以上に及び、家屋の全半壊は約1万7000棟、浸水家屋は約3万棟(内閣府まとめ)に達した。

西日本豪雨で浸水した街並み=2018年7月8日午前、岡山県倉敷市上空(時事)
西日本豪雨で浸水した街並み=2018年7月8日午前、岡山県倉敷市上空(時事)

バナー写真:(Ushico/PIXTA)

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