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シニア層、貯蓄4000万円以上が17.6%! : 暮らし向き「心配ない」6割

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「老後に年金収入以外に2000万円の資金が必要になる」とした金融審議会(首相の諮問機関)の報告書をめぐって、政治の世界では大論争が巻き起こっていますが…今のシニア層、結構、蓄えているようです。 

政府が2019年6月に公表した「高齢社会白書」からは、しっかり貯蓄し、お金の心配をせずに暮らすゆとりのシニア層が浮かび上がってくる。

内閣府が60歳以上の人を対象に実施した調査では、経済的な暮らし向きについて「家計にゆとりがあり全く心配ない」「あまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」の合計が64.6%に達した。年齢階層が高いほど「心配ない」と回答した割合は高く、80歳以上では71.5%だった。

2人以上世帯の家計資産を、世帯主の年齢階級別に見ると、年齢階級が上がるにつれ、1世帯あたりの純貯蓄(貯蓄から負債を差し引いた額)は増加する傾向にある。世帯主が60歳代、70歳以上の世帯は、他の年齢階級に比べて大きな純貯蓄を有している。

50歳代をピークに世帯収入は減少に転じるが、この頃には住宅ローンも概ね払い終えて、子どもの学費負担からも解放されるため、ある程度、ゆとりある暮らしができるようになっていると考えられる。

貯蓄額については、2人以上世帯の「全世帯」の中央値が1074万円であるのに対して、「世帯主が60歳以上」は約1.5倍の1639万円だった。また、貯蓄現在高階級別の分布は、「世帯主が60歳以上」では、4000万円以上が17.6%と、「全世帯」(11.8%)と比べてかなり高くなっている。

バナー写真:PIXTA

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