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18年の認知症の行方不明者1万6927人、6年連続増

社会

認知症の人が行方不明となり、家族などが警察に捜索願を出すケースは、2018年に全国で1万6927件、一日あたり45件以上に達した。

6年で1.7倍に、半数が80歳以上

警察庁によると、2018年の1年間に警察が届け出を受理した認知症に関わる行方不明者は前年より1064人多い延べ1万6927人だった。統計を取り始めた12年の1.7倍となり、6年連続で過去最多を更新した。

行方不明届の受理当日に7割、一週間以内にほとんどの人が所在確認されたが、徘徊(はいかい)中に事故に遭うなどして、500人余りが死亡した。

年齢別でみると、80歳以上が8857人(52%)で最も多く、70歳代が6577人(39%)、60歳代が1353人(8%)。わずかだが、50歳代の行方不明者も131人いた。

認知症の有無に限らず、高齢者の行方不明者数は近年増える傾向にある。人口10万人当たりの行方不明者数を見ると、2014年は70歳代で56.9人、80歳代で73.9人だったものが、18年にはそれぞれ65.9人、102.6人に増加した。

17年以前に捜索願が出された人も含めて、18年の1年間で生存・所在が確認されたり、死亡が確認されたり、届け出が取り下げられたりした認知症の人は1万6866人。うち1万6227人の生存・所在が確認され、508人が死亡確認された。

バナー写真:foly/PIXTA

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