Japan Data

金融知識の浸透度、日本は欧米よりもやや劣る

経済・ビジネス 暮らし

老後生活に備えて貯金など自己防衛の必要性が叫ばれているが、日本人は金融知識の浸透度という点で、欧米諸国よりもやや劣っているとの調査結果が出た。

金融広報中央委員会が実施した金融に関する知識や意識を探る「金融リテラシー調査」によると、家計管理や生活設計、金融取引などの知識テスト25問の正答率は56.6%と、前年(55.6%)を上回った。調査は2019年3月に18歳以上の2万5000人を対象に行われた。

この結果を海外と比較してみると、米国でも行われた同種調査との共通質問6問の正答率は日本が47%なのに対し、米国は53%。また、欧州諸国との比較では、共通質問5問の正答率は日本が60%で、英国、ドイツ、フランスの3カ国をいずれも下回った。

日米で回答率の差が大きかったのは、「100万円を年利2%で預金した場合、5年後の残高はどの程度になるか?」(日44%、米75%)、「インフレ率が2%で預金の受け取り利息が1%の場合、1年後にはどれぐらいの買い物ができるか?」(日55%、米59%)の2問。長期にわたりデフレに近い状態にあり、預金金利がほとんどゼロの日本では、こうした質問自体が現実味に乏しかったとみられる。

日米共通質問の問題別正答率

日本 米国
100万円を年利2%で預金した場合、5年後の残高はどの程度になるか? 44% 75%
インフレ率が2%で預金の受け取り利息が1%の場合、1年後にはどれぐらいの買い物ができるか? 55% 59%
15年の住宅ローンは30年と比べると月々支払いは多くなるが、金利総額は少ない、は正しいか? 70% 75%
株を買うのは株式投信を買うよりも安全、は正しいか? 47% 46%
金利が上がると債券価格はどうなるか? 24% 28%
年利20%の借入金10万円は、何年で残高が倍になるか? 42% 33%

出典:金融広報中央委員会

家計管理や生活設計などを学校で教える金融教育については、「受けたことがある」人は8.5%にとどまり、日本でも「行うべき」が67.2%を占めた。調査によると、金融知識の低い人ほど、借り入れ時に他の金融商品と比較しなかったり、外貨預金の購入時に商品性を理解していなかったりする割合が高い。

金融審議会が6月に公表した報告書は、「65歳以上の老後生活を30年過ごすには2000万円の貯蓄が必要」との試算を基に、公的年金だけに頼らない「自助」の必要性を強調。論議を呼んでいる。

写真:PIXTA

金利・債券 年金 金融 金利 家計 貯蓄