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高齢者を食い物にする特殊詐欺:19年上半期の被害額は前年比2割減の146億円

社会

「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺は2019年上期、認知件数、被害金額ともに前年上期より減少。しかし、被害者を巧妙にだまし、キャッシュカードを「すり替えて」盗むという新しい手口の事件が増えている。

警察庁がまとめた2019年上半期(1~6月)の特殊詐欺の認知件数は、前年同期比8.4%(735件)減の8025件、被害額は同21.4%(39億8000万円)減の146億1000万円だった。

被害額は減っているものの、依然1日あたり約8000万円がだまし取られており、深刻な状況にある。被害者に占める高齢者(65歳以上)の割合は82.4%、主に親族を装ってだます「オレオレ詐欺」に限ると97.2%を占めている。

手口の内訳をみると、「オレオレ詐欺」が前年同期比21.7%(991件)減の3570件、「架空請求詐欺」が同30.0%(739件)減の1722件、融資をするように偽って保証金などを要求する「融資保証金詐欺」が同36.7%(80件)減の138件となった。

一方、医療費や税金の還付を装う「還付金詐欺」は、前年同期より36.1%(307件)増えて1157件となり、被害額も30.8%増の約14億320万円となった。

特殊詐欺の分類と主な手口

振り込め詐欺 オレオレ詐欺 身内を装って電話をかけ、現金が急に必要になったと相手に信じ込ませて、動転した被害者にお金を口座振り込みさせる
架空請求詐欺 架空の事実を口実に金品を請求する文書を送り、被害者にお金を口座振り込みさせる
融資保証金詐欺 融資を受けるための保証金の名目で、被害者にお金を口座振り込みさせる
還付金等詐欺 市町村の職員などを装い、医療費の還付などに必要な手続きを装って被害者にATM経由で送金させる
振り込め詐欺以外の特殊詐欺 金融商品の取り引き名目、ギャンブル必勝情報提供などの名目、異性との交際あっせん名目などで被害者から現金を受け取る

最近の特徴として、大幅に増えているのがキャッシュカードの窃取だ。犯人側が警察官や金融機関の職員を装い、高齢者らに「キャッシュカードが悪用されている」とうその電話をかけて自宅を訪問。カードの点検・交換が必要だと説明し、暗証番号を書いた紙と一緒にカードを封筒に入れさせ、「証拠品なので厳重に保管してください」と命じる。その後、書類に押印が必要などと話して被害者がいったんその場を離れた隙に別の封筒とすり替えてしまう。

この手口での19年上半期の被害は、前年同期比2.5倍の1393件。被害額も同2.9倍の約20億3000万円に達した。

バナー写真:(CORA/PIXTA)

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