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部品メーカーの航空機参入を後押し、「自動車依存」改善

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政府は電子部品や素材メーカーの海外航空機産業への売り込みに力を入れている。国内の航空機関連産業の総売上高を2030年に3兆円と現在の7割増を目指し、自動車産業に依存した「一本足打法」の経済構造を改める狙いもある。

政府は日本企業と米国や欧州の航空機大手との仲介に動き出した。経済産業省は1月、ボーイングと技術連携強化に合意したほか、6月にはフランスの航空機エンジン大手サフラン・グループと日本企業の協業を促進することで仏政府当局と覚書を交わした。

世界の航空機市場はアジアやアフリカの格安航空会社(LCC)などの需要急増が見込まれる。特に米大手ボーイングや欧州エアバス、中国大手などは燃費を良くして温室効果ガスの排出を減らす「次世代航空機」の開発にしのぎを削っている。経産省幹部は「自動車や電機などで日本の電子部品や電池の材料、素材は評価が高い」として、米欧向けの部品の売り込みに意欲を示す。

こうした施策には「将来への保険」の意味合いもある。国際環境規制で電気自動車(EV)の普及が予想される中、日本経済を支える自動車・同部品産業は「競争力の維持が課題になる」(大手メーカー幹部)。特に従来の「系列」に支えられてきた部品メーカーは別の供給先を確保することが課題に上ってきた。米欧の航空機大手は部品の販路拡大に向けた有力候補と目される。

ただ、政府が仲介しても契約を勝ち取れるかどうかは個々の企業の取り組み次第。大手銀行幹部は「中堅メーカー自身が経営体制の改革や再編に臨み、国際競争力を強化しなければ生き残りは難しい」と指摘する。

写真:PIXTA

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