Japan Data

訪日リピーターは軽井沢を目指す : 城は大阪・姫路が2強

旅と暮らし 社会 地方

日本の観光地の検索数から訪日客の行く先トレンドを探ってみると…軽井沢、白川郷などいわゆる「ゴールデンルート」から外れた、地方の景観都市が上位に食い込むようになっている。

デジタル・マーケティングのアウンコンサルティング(本社東京)が13カ国・地域を対象に日本の観光地の検索数を分析したところ、2018年9月は「軽井沢」が台湾で1位、香港で2位となったほか、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、米国、英国での検索でもトップ20位以内に入った。東京から新幹線で1時間半のアクセスの良さに加えて、四季折々の自然、アウトレットでの買い物、高原リゾートを満喫できる商業施設などの充実が訪日客にとって魅力となっているようだ。

2018年9月の米国と台湾での検索数トップ10を比べると、米国は「富士山」がトップで2~6位は東京圏の定番観光地が並んだ。一方、訪日リピーターが多い台湾では、「軽井沢」が圧倒的な1位で、都内でトップ10に入ったのは「築地市場」と「明治神宮」の2カ所。リピーターは定番観光地を卒業して、日本の別の魅力を探ろうとしていることが分かる。

2018年9月の日本の観光地の検索数トップ10

米国 検索数 台湾 検索数
富士山 74000 軽井沢 135000
原宿 27100 富士山 22200
TDL 22200 石垣島 18100
東京スカイツリー 9900 築地市場 18100
東京タワー 9900 清水寺 14800
TDS 8100 大阪城 12100
箱根 8100 嵐山 12100
USJ 8100 河口湖 12100
姫路城 6600 明治神宮 12100
嵐山 6600 姫路城 9900

アウンコンサルティング調べ
TDL=東京ディズニーランド、TDS=東京ディズニーシー、USJ=ユニバーサルスタジオジャパン

また、世界遺産の「白川郷」(岐阜県)の2018年9月の検索数が、香港(5位)、ベトナム(10位)、シンガポール(4位)、マレーシア(4位)、フィリピン(16位)、インドネシア(2位)、豪州(12位)、英国(15位)で多かった。アウンコンサルティングは、「冬の観光地を、緑豊かな夏の観光地としてプロモーションすれば、リピーターの新規開拓や地方誘致への追い風になる」とみている。

また、韓国、台湾、香港や豪州、米国、英国など11カ国・地域で「大阪城」と「姫路城」が検索数20位圏内にランクイン。全国に200ほどある城の中でも、真っ白な美しさで人気が高い姫路城と、関西観光の定番である大阪城が圧倒的な強さを示した。

(アウンコンサルティングが世界13カ国・地域での日本の200以上の観光地の検索数を調査・分析。ただし、中国は有意な数値が得られなかったため、結果の公表からは除外されている)

バナー写真 : PIXTA(軽井沢のアウトレットモール)

新幹線 観光 東京 訪日外国人 姫路城 旅館 大阪城 軽井沢