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妻の家事時間、夫の7倍 : 出産・育児で頼りになるのは夫より親!

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働く女性が増えても、家事はやっぱり女性に偏っている。出勤途中にごみ出しするくらいで、「家事の分担している」なんて、考えが甘いかも!?

妻の平均家事時間は夫の7倍――国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとに実施している「全国家庭動向調査」で、働く女性が増える中でも、妻に過大な家事負担がのしかかっていることが改めて明らかになった。

料理や掃除などの家事に充てる時間は、平日で夫37分に対して、妻は7倍の4時間23分。休日でも、夫1時間6分に対して、妻は約4倍の4時間44分だった。

妻の勤務形態にはパート勤務や専業主婦も含まれるため、どうしても家事に充てる時間の平均値は夫より長くなる。しかし、公平を期して、妻のうち「常勤の勤務者」の家事時間(3時間7分)と比べてみても、夫の約5倍。政府は「女性活躍」を重要課題の一つとして掲げているが、これほど負担が偏っていては、社会で思いきり活躍するにも限界がある。

調査では、普段、家事として語られることが少ないものの、実際には手間がかかったり、頭を悩まされたりする「見えない家事」についても夫婦の分担を聞いている。

「食材や日用品のストックを把握」「献立を考える」のは約9割が妻だった。出勤途中にごみ出しするのは、世の多くの夫が得意とする家事の一つだが、ごみを出す手前の段階で、紙ごみやプラごみ、ペットボトルなどを分別する面倒な仕事は妻が担っているケースが多い。夫が唯一、高パフォーマンスを発揮しているのは電化製品の選定だけだった。

妻が精神的に誰を頼りにしているかを聞いたところ、「出産や育児で困った時の相談」は夫よりも親の方が多く、しかも、調査を重ねるごとに夫の存在感が薄まっている。「子どもの教育や進路」はさすがに夫に相談しているようだが、こちらもジワジワと夫の比率が減っている。

世のお父さんたち、妻になんでも丸投げしていると、どんどん存在感薄くなりますよ!

バナー写真 : PIXTA

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