Japan Data

20年1月実施が最終回のセンター試験:志願者は56~58万人で横ばい

社会

2021年1月から始まる大学入学共通テストで英語民間試験の導入見送りが決まり、激震が走っている。そんな中、年が明けると最後の大学入試センター試験が実施される。

共通一次試験の後継として1990年から始まった大学入試センター試験は、国公立大学のみならず、多くの私立大学が参加し、一定の役割を果たしてきた。2020年1月の試験は、約850の大学、短大が利用を予定している。

大学入学共通試験の変遷

1979~89 共通一次試験 国公立大学と産業医大のみ対象。回答はマークシート
1990~2020 センター試験 ほとんどの国公立大学と多くの私立大学が参加
2021~ 大学入学共通テスト 国語、数学で記述式テストを導入予定

独立行政法人大学入試センターによると、19年1月のセンター試験の志願者は前年比1.0%減の57万6830人と、4年ぶりに減少した。ここ数年は56~58万人の水準で、横ばい傾向となっている。

19年の4年制大学への進学率は過去最高の53.7%で、20年前の38.2%から大幅に伸びた。しかしこの間、18歳人口が約150万人から120万人弱に減ったことで、センター試験の志願者は頭打ちに。共通テスト移行後は、少子化が進んでさらに志願者減少に向かうとの見方もある。

共通テストは、自ら問題を発見、解決する能力を測る必要が高まったとの国の考えから導入が決まった。思考力や判断力、表現力を重視し、数学と国語に記述式問題を採り入れるほか、英語では「読む」「聞く」のほか「話す」「書く」を含めた4技能を評価することになり、民間試験を活用するシステム導入を予定していた。

バナー写真:大学入試センター試験で、受験生にリスニング用の機器を配布する担当者=2019年1月19日、東京都文京区の東京大学(時事)

大学 大学入試