Japan Data

10月の訪日韓国人数、前年の4割以下:韓国向けビールの輸出はゼロに

経済・ビジネス 政治・外交

貿易規制などをめぐる日韓対立が長引く中、経済活動への影響が深刻化している。

観光庁が発表した2019年10月の訪日韓国人旅行者数は、前年同月比65.5%減の19万7300人で、4カ月連続の減少となった。財務省が発表した10月の貿易統計(速報)によると、日本の対韓輸出額は同23.1%減の約3818億円と、12カ月連続で減少した。

韓国人旅行者数の減少率(前年同月比)は、7月は7.6%、8月は48.0%、9月は58.1%と、月を追うごとに悪化している。訪日外国人全体でみると、10月は前年同月比5.5%減の249万6600人で、9月の同5.2%増からマイナスに転じた。日本で開催されたラグビー・ワールドカップ(W杯)の出場国からの訪日客は大きく増加したものの、韓国人旅行者の大幅減を補う結果とはならなかった。

対韓輸出額は、19年に入ってからおおむね10%前後の減少で推移していたが、10月に入って下げ幅が増大した形だ。対韓輸出の商品別内訳をみると、韓国国内で広がった不買運動の影響もあり、食料品(58.1%減)や乗用車(70.7%減)などが大きく減少。韓国向けビールの輸出はゼロになった。

日本の対韓国輸出額

(億円) 前年同月比(%)
2018年11月 4696 -9.4
12月 4798 -11.7
2019年1月 4228 -11.6
2月 4111 -13.8
3月 4988 -9.0
4月 4611 -4.2
5月 4016 -13.3
6月 4130 -14.8
7月 4360 -6.9
8月 4226 -9.4
9月 4027 -15.9
10月 3818 -23.1

(財務省貿易統計より)

バナー写真:日中韓観光担当相会合の会場外で安倍政権に抗議する市民団体関係者=2019年8月30日、韓国・仁川(時事)

訪日外国人 韓国 日韓関係 貿易