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日本のワイン消費量、30年間で3.8倍に

経済・ビジネス

輸入ワインの関税引き下げなどが追い風となり、日本のワイン消費量はこの30年で3.8倍以上に伸びた。

国税庁の統計によると、2017年度の国内のワイン消費数量は前年度比3.1%増の36万4000キロリットル(kl)=ワインの標準的なボトルで約4億8500万本分= となり、1988年(9万5000kl)からの30年間で3.8倍以上となった。

国内ワイン市場はバブル期の高級ワインブームに続いて、1990年代後半には赤ワインに含まれるポリフェノールが健康維持に役立つことに注目が集まり、爆発的に拡大した。チリやオーストラリアなど南半球産の手ごろな価格のものが輸入されるようになると、家庭の食卓でも手軽に楽しめる食中酒として浸透。近年は、コンビニエンスストアが1000円以下のボトルの品揃えを強化している。

輸入ワインについては、日本がチリと結んだ経済連携協定(EPA)が発効した07年以降、チリ産ワインの輸入が急増。特に、スティルワイン(発泡しないタイプ)では、チリは15~18年まで4年連続で国別の輸入数量の第1位となっている。

19年2月には日本と欧州連合(EU)間のEPAが発効してワインの関税が即時撤廃され、価格が下がったことで輸入量が伸びている。20年1月に発効する日米貿易協定でも、ワイン関税が段階的に引き下げられることになっている。

バナー写真:(Jazzman/PIXTA)

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