ポイント還元が普及、利用店急増-補正予算1500億円で補充

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政府が消費税引き上げと同時に始めたキャッシュレス決済のポイント還元制度。2カ月余りが経ち、使える店舗はスタート時に比べ、倍近くに増えた。利用の広がりを受けて、政府はポイントの原資補充に向け、補正予算に1500億円を計上し、キャッシュレス化を後押しする。

この制度は2019年10月から20年6月までの9カ月間の時限措置。消費者が中小規模の小売店やレストランで、クレジットカードやスマートフォンのQRコードなどで支払うと、利用額の最大5%相当のポイントが還元される。その原資は、政府が決裁業者に支給する補助金だ。消費増税による需要の落ち込みを下支えるとともに東京五輪を前に米欧、中国や韓国に比べて遅れたキャッシュレス決済の普及を促すのが狙い。

対象となり得る中小、個人事業者の店舗は全国200万店あるとされるが、制度スタート時はポイント還元に参加したのは全国で約50万店しかなかった。それが12月10日時点では約90万店に増えており、経済産業省幹部は「半数近くに参加してもらえた」と自信を示した。

政府は来年3月までの関連費用として、19年度当初予算に2800億円を計上したが、年末や年度末の需要増を見込み、同年度補正予算で1500億円も積み増し。12月20日の閣議決定を経て来年度の3カ月分も2700億円規模の関連予算を用意した。関連予算は計7000億円に達したことになる。

ただ、その半面、エコノミストの間では「制度が終了する7月以降は駆け込み需要の反動減が起き、東京五輪後の消費冷え込みが一層厳しくなる」との見方があり、政府は消費喚起へ難しいかじ取りを迫られる。

またスマホなどを用いるキャッシュレス化自体が「高齢者を置き去りにしがちだ」との批判もある。第3者による不審な利用があった場合は、メールやメッセンジャーなどで親族に通知する仕組みなど高齢者を被害から守る仕組み作りも求められている。

バナー写真:PIXTA

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