Japan Data

70歳まで働く時代がやってくる : 元気な高齢者は年金の支え手に

経済・ビジネス 社会 暮らし 仕事・労働

少子高齢化で年金制度の支え手と受給者のバランスが崩れつつある。元気な高齢者に支え手の側に回ってもらおうと、高齢者雇用の拡大に向けた議論が進んでいる。「退職金と年金で楽しいセカンドライフ」を夢見るよりも、働く覚悟を決めている人が多い。

日本労働組合総連合会(連合)が2019年12月に実施した調査で、高齢者雇用の拡大の議論が政府で進んでいることを知っている人は、全体の69.8%を占めた。また、70歳までの就労機会確保に向けた施策の推進に対する賛否を聞いたところ、71.4%が賛成。特に、70歳を目前に控えた65~69歳は87%と賛成の割合が高かった。

少子化によって年金制度の支え手が減少する一方で、医療の進歩で寿命は延びている。「定年退職後は悠々自適の生活」など今や昔。70歳まで働く時代はすぐそこまでやってきている。

現在、60歳以上で働いている人の労働実態について聞いたところ、勤務時間は「8時間」が最も多く、週のうち働く日数は「5日」が多かった。1カ月の賃金は5~25万円がボリュームゾーンで、平均は18.9万円。雇用形態別では、正規雇用の人33.1万円であるのに対して、非正規は13.0万円と倍以上の差がついた。

60歳以上で働いている人のおおむね7割は働き方や仕事内容に満足しているが、賃金に満足している人は44%にとどまった。

働く主な理由として「生活の糧を得るため」「健康を維持するため」が多かった。

バナー写真 : PIXTA

労働・雇用 高齢者 少子高齢化 高齢社会 高齢者雇用