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1月の訪日客1.1%減 : 肺炎禍拡大前で、中国は2割増の92万人

経済・ビジネス 社会

新型コロナウイルスによる肺炎流行禍の影響前で、1月の中国からの訪日客は前年同月比22%増を記録した。中国当局による海外旅行規制で、1月末からは中国からの出国自体が激減しており、2月以降の落ち込みが懸念される。

日本政府観光局のまとめによると、1月の訪日外国人客は、前年同月比1.1%減の266万1000人だった。日韓関係の悪化を背景に、韓国人客が2019年8月以降、大きく落ち込んでおり、これが全体の水準を押し下げた。前年割れは4カ月連続。

一方、中国人客は前年同月比22.6%増の92万4800人で1月としては過去最高を記録。新規就航や大幅な増便で座席供給量が増加したことや、19年は2月だった春節(旧正月)の休暇が、20年は1月24~30日だったことが堅調な訪日需要を後押しした。

香港、マレーシア、フィリピン、ベトナムからの客も前年同月比40%超となるなど、アジア地域の伸びが大きかった。また、米国人客も同13.7%増の11万7300人で1月として過去最高を記録した。

新型コロナウイルスによる肺炎の流行を他国に拡散させないため、中国政府は1月27日から団体ツアーと航空券とホテルのパッケージ商品の販売を禁止しており、訪日を含む出国者数が激減しているという。1月はその影響が数日しかなかったが、2月は丸々1カ月にわたるため、中国客の大幅減は避けられない。政府は「2020年の訪日客4000万人」の目標を掲げていたが、達成のハードルは上がった。

バナー写真 : 時事

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