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東日本大震災関連倒産、9年間の累計で2021件

経済・ビジネス 社会 防災

東日本大震災の傷の深さを改めて感じる。9年間累計の関連倒産は2000件を超えた。

帝国データバンクによると、東日本大震災から9年間で判明した震災関連倒産は累計2021件、負債総額は1兆7048億600万円に上った。9年目(2019年3月~20年2月)の倒産は50件で、500件を超えていた1年目の1割未満だったが、集計開始以来、初めての前年比プラスとなった。

地域別の倒産件数は、9年間の累計では関東の973件(全体で48.1%)が最多で、次いで東北419件となっている。ただ、「8年目」「9年目」は、関東よりも東北の倒産件数が多い。直接的な被害を受けた企業が多い東北では、いまだ震災の影響が残っていると言えそうだ。

業種別では、9年間累計でサービス業が447件で最多。以下、製造業416件、卸売業408件が続いた。サービス業の中では、「ホテル・旅館経営」の125件が突出。当初は宿泊施設・設備の損壊によるものが中心だったが、その後も風評被害などによる観光客の減少に歯止めかかからず、客室稼働率の低下などが大きく影響し、抜本的な収益改善が見込めず倒産に至ったケースが多く見られたという。

バナー写真 : 宮城県東松島市の防災集団移転の跡地(時事)

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