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輸出11.7%減、新型コロナ直撃で世界貿易停滞鮮明 : 3月の貿易統計

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新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、各国の経済活動は大幅な縮小を余儀なくされ、世界貿易も停滞が鮮明となっている。

財務省が20日発表した3月の貿易統計速報(通関ベース)によると、全体の輸出額は前年同月比11.7%減の6兆3579億円。前年同月比マイナスは16カ月連続。品目別では、自動車の対米・対EU向けの落ち込みが大きく前年同月比13.1%減。船舶同48.6%減、自動車部品同17.9%減など。

一方、輸入額は5.0%減の6兆3529億円。オーストラリア産液化天然ガス(LNG)や米産原・粗油が減少した一方で、中国からの通信機が増加した。 

輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は49億円の黒字だった。かろうじて2カ月連続の黒字となったものの、黒字は大幅に縮小した。

新型コロナウイルス感染症は3月以降、欧米先進諸国が流行の中心となっており、4月以降も、さらなる世界貿易の縮小が懸念される。

国別では、中国からの輸入は8カ月連続のマイナスだが、前年同月比47.1減と大きく落ち込んだ2月に比べると、3月は同4.5%減にとどまった。電算機類、衣類・同付属品がマイナスとなった一方で、通信機が同60.3%増となった。

米国向けの輸出は8カ月連続のマイナスで、特に、自動車23.7%減、原動機27.4%減、建設用・鉱山用機械34.7%減などの落ち込みが大きかった。

  輸出 輸入 差引額
総額 63,578(▲11.7) 63,529(▲5.0) 49(▲99.0)
中国 11,906(▲8.7) 14,318(▲4.5) ▲2,412(―)
米国 11,820(▲16.5) 7,453(1.3) 4,368(▲35.7)
EU 6,337(▲11.1) 6,710(▲9.7) ▲373(―)

出所 : 財務省「貿易統計」

バナー写真 : PIXTA

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