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令和婚ブームで2019年の婚姻数は7年ぶりの増加 : 初婚年齢、後ろずれの傾向

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女性社員は「寿退職」するのが当たり前のように考えられていたのはそれほど古い時代のことではない。男女雇用機会均等法が1986年に施行され、少しずつつ女性の働き方が変わり、生き方の選択肢も増えた。

総務省が公表した2019年の人口動態統計月報年計(概数)によると、同年の婚姻件数は59万8965組で、前年の58 万6481組より1万2484組増加した。婚姻率(人口千対)は前年より0.1上昇して4.8となった。婚姻件数は、1972年の109万9984組をピークに減少に転じた。90年代に一時的に盛り返したものの、2000年代に入って再び、マイナストレンドに入っている。2019年は7年ぶりの増加となったのは、改元を契機とした「令和婚」ブームの影響と見られている。

初婚の妻の年齢(各歳)の構成割合を10年ごとに比較すると、25歳がピークとなるのは20年前から変わっていないが、20歳代前半で結婚する人の割合が減り、初婚年齢が後ろずれする傾向が読み取れる。

夫婦の平均初婚年齢

  夫(歳) 妻(歳)
1995 28.5 26.3
2005 29.8 28.0
2014 31.1 29.4
2015 31.1 29.4
2016 31.1 29.4
2017 31.1 29.4
2018 31.1 29.4
2019 31.2 29.6

出所 : 人口動態統計月報年計(2019年)

都道府県別で平均初婚年齢が最も低かったのは、夫は宮崎県の30.1 歳、妻は岡山県の28.8 歳。最も高かったのは夫妻とも東京都で、夫 32.3 歳、妻 30.5 歳だった。

全婚姻に占める再婚件数の割合は、夫 19.7%、妻 16.9%。ここ数年は横ばいが続いているが、1995年と比べると夫は6.5ポイント、妻は5.3ポイント上昇している。

全婚姻に占める再婚の割合

  夫(%) 妻(%)
1995 13.2 11.6
2005 18.2 16.0
2015 19.7 16.8
2016 19.5 16.8
2017 19.5 16.7
2018 19.7 16.9
2019 19.7 16.9

出所 : 人口動態統計月報年計(2019年)

離婚件数は 20 万 8489 組で、前年の 20 万 8333 組より 156 組増加し、離婚率(人口 千対)は前年より0.01上昇して 1.69となった。 離婚件数は、90年代以降、増加傾向にあったが、2002年の 28 万 9836 組をピークに、減少基調に転じた。

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