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コロナで学校休校、家事負担は女性に偏る : 男性は子育て・家事サービスに頼りたい?

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新型コロナウイルスの拡大で長引いた学校の休校期間。子どもたちもヒマと体力を持て余して大変だったけれど、1日中子どもが家にいるのは親にとってもなかなかの試練。そして、苦労は母親に偏りがち?

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言発動中は全国の多くの学校が休校となった。その間、子どものいる家庭では、家事・育児の分担が女性に偏る傾向があったことが、野村総合研究所(NRI)が実施したアンケート調査で明らかになった。

子育て中の人に新型コロナ感染拡大前と比較して、1日当たりの家事・育児に費やす時間がどのように変化したかを聞いたところ、「2時間以上増えた」27%、「増えた」は42%で、合計7割が負担増を実感。

家事・育児が増えた分の時間の捻出方法を聞いたところ、「パートナーが時間を増やした」と回答したのが、男性31%、女性10%で、女性に負担が偏っていた。女性の時間の捻出方法は「余暇の時間を削った」が78%に上り、「入浴・睡眠等の生活に必要な時間を削った」も31%だった。

同じ項目で男性は、それぞれ47%、25%で、特に余暇削減に関しては圧倒的に女性と比べて少なかった。男性が女性を上回ったのは、「テレワークなどの業務環境の変化で仕事の負担が軽減された」の44%。女性は9%だった。

一方、家事・育児関連サービスに対する利用意向について聞いたところ、男性は子育てシェアサービス、訪問型家事支援サービス、家事代行マッチングサービスなどに女性よりも積極的に利用する意向が見られた。女性はいずれも消極的で、利用意向が男性より高かったのは食材等の宅配サービスなど数点に限定された。

NRIでは、「コスト意識の高い子育て世代の女性は新サービスの活用・支払いに慎重だが、新型コロナ感染拡大を機に家事・育児に参画し始めたであろう男性は、コスト意識が女性ほど高まっていない」と分析している。

バナー写真 : PIXTA

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