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Go To 近場!都内唯一の路面電車で小さな旅 : 都電荒川線のプロフィール

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新型コロナウイルス感染症の第2波に襲われ、今年の夏の旅行はあきらめようと思っている人も多いのでは。でも、遠くに行くのだけが旅じゃない!都電荒川線に乗って、「三ノ輪橋」から「早稲田」まで下町風情を楽しみながら全区間12.2キロの道のりを56分かけてガタゴトのんびり行く小さな旅はたった170円!都心部とは違う東京の別の顔を発見できるはず。

都電の歴史は、東京市が東京鉄道株式会社から路面電車事業を買収した1911(明治44)年にさかのぼる。最盛期の1943年(昭和18年度)には、一日平均193万人が利用、都内を網の目のように41系統もの路線が走り、総延長は213キロに及んだ。

しかし、高度経済成長に入ると自動車が急速な勢いで普及し、都内の渋滞が社会問題化した。道路上の軌道を走る都電は渋滞の原因の一つとされ、1967~72(昭和42~47)年の5年間で181キロの路線の廃止を余儀なくされた。現在は三ノ輪橋(荒川区)と早稲田(新宿区)を結ぶ「都電荒川線」1系統のみ運行している。営業区間はわずか12.2キロメートルだが、1日平均約4万8000人が利用する。

荒川線が廃止を免れたのは、代替のバスを運行できる道路がなく、生活の足として沿線住民からの強い存続要望があったことに加えて、路線の大部分が専用軌道で、道路上を走る区間が限られているためだ。

「東京唯一の路面電車」として、道路上を走るのは1.7キロメートルのみ。JR線の高架をくぐり抜け、車と並走しながら緩やかな坂道を上る「王子駅前」から「飛鳥山」は都電の旅のハイライトとも言える。

都電荒川線のプロフィール

愛称 東京さくらトラム
営業区間 三ノ輪橋~早稲田
営業キロ 12.2キロ(うち路面電車区間1.7キロ)
停留場数 30カ所
所要時間 56分
運転間隔 ラッシュ時は3~6分、昼間は6~7分
運賃 170円(ICカード払いは168円)

東京都交通局の公表データを基に編集部作成

バナー写真 : PIXTA

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