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感染拡大が加速した7月 : 夏休みもステイホーム?

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緊急事態宣言による外出自粛要請を受け、ステイホームで我慢のゴールデンウイークを乗り越え、感染拡大の第1波を乗り越えた日本。しかし、自粛が解かれ、人々の活動範囲が広がるにつれて再び感染者が増加し、7月は東京、大阪、愛知、福岡など大都市圏を中心に第1波以上の感染拡大に襲われた。夏休みもステイホーム?

武漢で未知のウイルスによる肺炎患者が複数見付かったと報じられたのが2019年の末頃。その時点では、これほどまでに世界中がコロナ禍に巻き込まれるとは誰も想像できなかったのではないだろうか。日本時間7月31日午後10時の時点で、世界の感染者数は1732万人超、感染死者は67万人を超えた。最も感染者が多い米国は449.5万人で、ブラジル261.0万人、インド163.8万人と続く。

厚生労働省が31日公表したデータでは日本の感染者数は3万4372人で、世界の中では相対的には少なく抑えられている国と言える。ただ、累積感染者数の推移を見ると、5月の大型連休明け以降、抑制されていた感染の拡大のペースが7月に入って一気に上がり、特に7月の最後の3日は連日1000人超の新規感染が確認された。

その象徴とも言えるのが東京の感染動向だ。7月31日時点で、東京都の累積感染者数は1万2691人となった。半数強に相当する6466人は7月に入って確認された新規感染者だ。特に、中旬以降は連日200~300人台が続き、感染拡大のスピードが増していることがグラフからも見てとれる。

東京都がモニタリング指標の一つとしている「陽性率(PCR検査または抗原検査を受けた人のうち、陽性だった人の割合)」も上昇傾向だ。5月中旬から6月中旬にかけては陽性率は1~2%台で推移していたが、6月下旬から上昇傾向にあり、7月29日時点では6.6%まで上昇した。

小池百合子東京都知事は31日の定例記者会見で、感染者の増加が続き、医療提供体制がひっ迫すれば東京都独自の緊急事態宣言を発することも示唆。業種や地域を絞った上での休業要請も検討する考えを示した。さらに、「今年は例年とは違う夏になるが、コロナ対策を緩めてはいけない」と都民に不要不急の外出の自粛を求めた。ゴールデンウイークに続き、夏もステイホーム……

バナー写真 : 「感染拡大特別警報」のフリップを手に会見する小池百合子東京都知事(時事、7月31日)

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