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「キャリア、管理職志向」の女性の割合低下 コロナ禍での職場の激変が影響か?:ソニー生命調査

社会

ソニー生命保険が公表した2020年版の「女性の活躍に関する意識調査」で、「今後バリバリとキャリアを積んでいきたい」「管理職への打診があれば、受けてみたい」と考える女性の割合が前年より大きく低下したことが分かった。

同社では「コロナ禍を受けた職場や事業環境の激変が、女性のチャレンジ意欲を削いでしまった恐れがあるのでは」と分析している。

調査は、同社が2013年から1~2年ごとに実施。6回目の今回は20~69歳の女性計1000人から回答を得た。有職女性(594名)に、現在の生活に満足しているかどうか聞いたところ、「そう思う」と答えた人の割合(「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計)は49.3%だった。

一方、今後の「働き方」について希望を聞いたところ、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」では、「そう思う」の割合は34.2%(前年比9.1ポイント減)「管理職への打診があれば、受けてみたい」では18.7%(同12.3ポイント減)にとどまった。

全員(1000人)を対象に、「日本では女性がどの程度イキイキと活躍していると思うか」尋ねたところ、家庭では「非常にイキイキと活躍していると思う」が7.8%、「ややイキイキと活躍していると思う」が32.3%(合計40.1%)。職場では「非常に」が4.4%、「やや」が32.5%(合計36.9%)だった。

また、有職女性の66.8%が「女性が社会で働くには不利な点が多いと思う」と回答。勤務先に求める女性活躍支援として、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」(20.0%)、「子育て関連の費用補助」(18.7%)、「長時間労働の是正」(17.7%)、「在宅勤務制度の導入」(15.8%)などの項目が挙がった。

女性が勤務先に求める活躍支援策の上位10項目

項目 割合(%)
1 子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入 20.0
2 子育て関連の費用補助 18.7
3 長時間労働の是正 17.7
4 在宅勤務制度の導入 15.8
5 女性管理職の積極的な登用 13.3
6 事業所内託児所の設置 12.8
7 男性社員の育児参加への意識啓発 10.3
8 法定を上回る水準での育児・介護関連制度の導入 9.8
9 女性採用比率の増加 8.2
10 ワーキングマザー交流会の開催 6.6

(ソニー生命調べ:調査は複数回答可として実施)

バナー写真:(Fast&Slow/PIXTA)

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