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日本の犯罪率は低い!: 殺人事件は人口10万人当たり0.2件

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コロナ禍に見舞われた2020年、日本の “相互監視社会” ぶりを象徴するかのように、各地で「マスク警察」「自粛警察」が出動した。相互監視社会は息苦しく、過剰な正義感が人を傷つけることもあるけれど、「誰かに見られている」ことが治安の良さにつながっている側面もあるのかもしれない。

法務省が公表した2020年版の犯罪白書では、よく言われる日本の治安の良さを数値的に裏付ける統計が掲載されている。

「諸外国における犯罪動向」によると、2017年に日本で発生した殺人事件は307件。フランス、ドイツ、英国は800件超、米国は日本の56倍の1万7284件と驚くべき数字だ。殺人の発生率(人口10万人当たりの発生件数)は、米国5.3件、フランス1.3件、英国1.2件、ドイツ1.0件に対して、日本はわずか0.2件だった。

統計は国連薬物・犯罪事務所(UNODC)が実施している「犯罪情勢等に関する調査」に依拠したもので、犯罪情勢を検討する上で重要な犯罪類型である殺人、強盗、窃盗、性暴力について、日本と欧米の計5か国の2013~17年の数値をまとめている。

「強盗」の直近の発生率をみても、日本の1.8件に対し、フランス154.3件、ドイツ47.0件、英国118.7件、米国98.6件と極端な差がある。(日本のみ16年のデータで、それ以外の国は17年)

バナー写真 : PIXTA

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