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コロナの影響? 結婚意欲、過去最低に : 2021年の新成人調査

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恋人のいる割合が急低下し、「結婚したい」比率も過去最低。結婚相手紹介サービスのオーネット(本社・東京)が新成人を対象に毎年実施しているアンケート調査で明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大で成人式の中止や延期が相次ぐ世情を反映して、二十歳(はたち)の恋愛環境も厳しくなっているようだ。

オーネットは成人式を迎える男女を対象に1996年から調査。2021(令和3)年で26回目。男女各309人、計618人から回答を得た。

「現在異性の交際相手がいるか」の問いに「いる」と答えたのは24.8%。26年間の推移を見ると、交際中の比率は調査開始の96年から低下。11年の23.0%を底に回復傾向をたどり、17年から安定期に入っていた。ところが21年は前年比5ポイントもダウン。10年前の最低水準に近づいた。男女別では、男性は同微増だったが、女性は10ポイントを超える落ち込み。「女性の方が恋愛においてコロナの影響を大きく受けた」と同社は見ている。

「あなたは将来結婚したいですか」との問いに、「早く結婚したい」「いずれは結婚したい」のいずれかを選択した割合は73.8%で、同5ポイント下落。これまで最も低かった16年の74.3%を下回る水準に沈んだ。男女別で見ると、男性は同横ばいだったが、女性は5ポイントも後退。定説となっている女性の結婚離れを裏付ける結果となった。

コロナウイルスの蔓延(まんえん)で大学生が就職活動で苦戦している状況を目にしていれば、結婚まで関心を向ける余裕がなくなるのは当然ともいえる。若者の冷めた結婚観を表しているといえそうだが、同社は「コロナによる影響が大きいことが考えられるため、社会情勢とともに(結婚意欲も)回復することが予測できる」。一時的な後退とする楽観的な分析には、ブライダル業界の成長期待が混じっているかも。

バナー写真 : PIXTA

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