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N-BOX首位維持もヤリス猛追、際立つトヨタ一強:2020年の車名別ランキング

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ホンダのN-BOXが4年連続で首位。「盤石の強さ」のようにも見えるが、台数は前年と比べると5万7500台も減少した。コンパクトカーから最上位のミニバンまで5銘柄をトップ10入りさせたトヨタのオールラウンダーぶりが際立った。

2020年の車名別乗用車ランキングで、ホンダの軽ハイトワゴンN-BOXが4年連続で首位の座を守った。ゆとりの室内空間、乗り降りしやすいスライドドアなどが支持された。ただ、前年比22.7%減の19万5984台と失速。同年2月にデビューしたトヨタ・ヤリスが15万1766台を売り上げ、2位に躍り出た。コロナ感染の深刻化は国内新車市場にも影を落とし、人気車種も苦戦を強いられたが、トヨタはヤリスのヒットに加えて主要モデルが手堅く販売台数を確保し、一強ぶりを印象付けた。

2020 2019 2018
1 N-BOX ホンダ N-BOX ホンダ N-BOX ホンダ
2 ヤリス トヨタ タント ダイハツ スペーシア スズキ
3 スペーシア スズキ スペーシア スズキ デイズ 日産
4 タント ダイハツ デイズ 日産 タント ダイハツ
5 ライズ トヨタ プリウス トヨタ ノート 日産
6 カローラ トヨタ ムーヴ ダイハツ ムーヴ ダイハツ
7 ムーヴ ダイハツ ノート 日産 アクア トヨタ
8 フィット ホンダ シエンタ トヨタ プリウス トヨタ
9 アルファード トヨタ カローラ トヨタ ワゴンR スズキ
10 ルーミー トヨタ アクア トヨタ ミラ ダイハツ

黄網掛けは軽自動車
日本自動車販売連合会と全国軽自動車協会連合会のデータを基に編集部作成

トヨタヤリス(トヨタ自動車提供、時事)
トヨタヤリス(トヨタ自動車提供、時事)

ヤリスは、コンパクトカーの主力・ヴィッツを9年ぶりに全面改良し、海外での車名に統一して発売された。競技専用車ヤリスWRCが2017年、世界ラリーに参戦。市販車も欧州やアジアで販売され、好評を博していた。「走り」「燃費」といった性能に力を入れ、WRC の流れをくむGRヤリス、コンパクトSUV(スポーツ多目的車)のヤリスクロスと、派生モデルを矢継ぎ早に展開。クルマ好きの幅広いニーズをつかみ、デビュー初年度で登録車トップの座に立った。

トヨタは定番コンパクトカーのカローラ、最上位のミニバン・アルファードも前年比プラスの販売台数を確保し、小型クロスオーバーSUVのライズ、トールワゴンのルーミーを含め登録車5銘柄をベストテン入りさせた。軽中心の子会社ダイハツもハイトワゴンのタント、ムーブの2ブランドが10位内に入り、国内市場におけるトヨタグループの存在感を見せつけた。

ホンダはN-BOXのほか、人気のコンパクトカー・フィットがランク入り。一方、日産は苦戦を強いられ、軽のデイズ、主力コンパクトカーのノートがトップテンから姿を消した。

バナー写真 : N-BOX(ホンダ提供)

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