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コロナで病院経営悪化 : 4割で冬の賞与減額

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コロナ患者を受け入れる病院は、院内感染防止のため、感染者との動線を分けるゾーニングを設定し、事務職員も含めスタッフ一人ひとりが感染予防を徹底する気が抜けない日々が続く。防護服を着用して診療・治療に当たらる医師や看護師は身体的な負荷も大きい。そんな苦労を強いられても病院の収支は悪化、ボーナス減額とは、あまりにも報われない!

新型コロナウイルス感染拡大の第3波が本格化した2020年11月以降、病院の経営状況が悪化している。日本病院協会、全日本病院協会、日本医療法人協会の3団体が加盟4410病院を対象に実施した調査で明らかになった。有効回答は1475病院からあった。

調査の対象としたのは2020年10月~12月の3カ月間。前年同期と比較して、外来患者数・入院患者数とも減少。11月、12月は緊急手術は前年並みに実施されていたものの、手術数全体は減少。

こうしたことから医業利益は悪化し、第3波が本格化するにつれ、赤字の病院の割合が増えた。特に、コロナ感染者の受け入れ病院の経営状況が厳しくなっている。

冬の賞与を減額した病院は回答した1475病院のうち38.1%。支給なしも0.3%あった。コロナ入院患者受入病院や帰国者接触者外来設置病院などコロナ関連の業務に携わる病院は減額支給が40%以上だった。

2020年4~12月の9カ月間では、全国911病院の利益率は5.6%の赤字で、前年同期比4.6ポイント悪化した。ただ、国や自治体による支援金が入金されれば、ある程度の経営状況の改善が期待できるという。3団体は「全国の医療機関は地域医療を守るために戦っている。継続的な医療機関支援が地域における医療提供体制に不可欠としている。

バナー写真 : PIXTA

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