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出生数87万人、過去最低を更新―20年人口動態速報 : 死亡数11年ぶりの減少

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2020年の人口動態統計速報で、出生数は過去最低を記録した。コロナ感染への懸念から妊娠を控える動きがあり、21年はさらなる出生数の減少が懸念されている。コロナが少子化を一段と加速させそうだ。

厚生労働省の人口動態統計速報によると、2020年の出生数は前年より2万5917人減の87万2683人で過去最低となった。速報値には海外在住の日本人や、日本在住の外国人の数が含まれており、「日本在住の日本人」の数を示す確定値はさらに少なくなる。2019年の出生数の確定値は86万5239人だったが、20年確定値はこれを大きく下回る見通しだ。

さらに、20年1~10月に全国の自治体が受理した妊娠届は前年比5.1%減となっている。感染への不安から妊娠を控える動きが出ているとみられ、21年は出生数の減少に拍車がかかりそうだ。

一方、高齢化が進む中で死者数は増加が続いていたが、20年の死者数の速報値は前年より9373人減の138万4544人で、11年ぶりに減少した。

直近で公表されている20年1~9月の死因別の死者数では、肺炎が前年より1万2456人減、インフルエンザが2313人減など呼吸器系疾患の死者が大きく減少。マスク着用や手指の消毒などの新型コロナウイルス対策が、他の感染症の予防にも奏功していると考えられる。

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