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五輪開催に「反対」、日本は最多56%、英独も過半―コロナワクチンの普及がかぎ

東京2020 スポーツ 社会 健康・医療

独米PRコンサルティング会社が実施した新型コロナウイルスに関する日米欧6カ国調査で、東京五輪開催に反対する回答は日本が最多の56%だった。英国とドイツも「反対」が過半を占めた。調査した会社は、コロナ危機の収束が見通せない中、「国際オリンピック委員会(IOC)と日本政府は世界的に強い批判的な世論に直面している」と指摘した。

各国政府や企業への広報戦略をアドバイスするKekstCNCが2月中・下旬、日本と米国、英国、ドイツ、スウェーデン、フランスの6カ国で18歳以上の各1000人にコロナ危機に対する政策への評価などを聞いた。

調査では、東京五輪の年内開催に「反対」との回答は日本が56%で最多。英国が55%、ドイツが52%、スウェーデンが46%、仏が37%で、いずれも「賛成」を上回った。米は賛否がともに33%で拮抗(きっこう)した。

五輪開催の可否はワクチン接種の進展が焦点とされる。供給体制が整った場合に「接種する」と答えた人の割合は、日本は米国と同じ64%で4位。最多は英国の89%、次いでスウェーデンが76%、ドイツが73%。

日本で五輪開催への反対が多いのは、観客や関係者の移動による感染拡大への懸念が要因とみられる。日本政府は海外からの一般観客の受け入れを断念する方向だが、国内移動でも感染が広がる可能性はある。KekstCNCは「目に見える形でワクチン接種が進展しなければ、懸念を払拭(ふっしょく)するのは難しい」とみる。

バナー写真:五輪組織委員会の橋本聖子会長(左)と小池百合子都知事(右)(共同)

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