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4人に1人が就活セクハラ被害 ―厚労省調査 : 面接担当者や役員が加害のケースも

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「いい仕事をして社会に貢献しよう」「稼いで稼いで、いずれは社長を目指す」――そんな夢や野望を抱いて就職活動をしている学生の4人に1人がセクハラ被害に遭っているという。これからの社会を担う若者の気持ちをくじいて何の得があろう? しっかりしろ、大人たち!

就職活動やインターンシップ(就業体験)に参加した学生の4人に1人が相手先企業の社員からセクシュアルハラスメント被害を受けていたことが厚生労働省の調査で明らかになった。被害を受けた割合は男性26.0%、女性25.1%とほぼ同じ。男女ともに大学院生の割合が高かった。

被害を受けた人に、被害内容について聞いたところ、「性的な冗談からかい」(40.4%)が最も多く、「食事やデートへの執ような誘い」(27.5%)、「性的な事実に関する質問」(23.6%)が続いた。「性的な冗談からかい」は女性の被害が目立って多かった。

セクハラ行為を受けた場面としては、「インターンシップに参加したとき」(34.1%)の割合が最も高く、次いで「企業説明会やセミナーに参加したとき」(27.8%)だった。

加害者は「インターンシップで知り合った従業員」(32.9%)が多かったが、「採用面接担当者」(25.5%)や「志望先企業の役員」(11.0%)など、合否を左右する力を持つ人が学生を傷つけているケースも少なからずあった。

セクハラを受けての心身への影響としては、「怒りや不満、不安などを感じた」(44.7%)の割合が最も高く、「就職活動に対する意欲が減退した」(36.9%)が続いた。

調査は2017~2019年度に専門学校、短大、大学、大学院を卒業した1000人を対象に2020年10月にインターネット上で実施した。学校基本調査などに基づいて人数割付している。

バナー写真 : PIXTA

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