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4人に1人の死因はがん ―2020年人口動態統計 : マスクや “密” 回避効果で肺炎は減少

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日本人の死因は、10代後半から30代にかけては「自殺」が多く、40代以降になると「がん」の割合が高くなる。

厚生労働省「人口動態統計」によると、2020年にがんで死亡した人は37万8356人。全死因の27.6%に当たり、4人に1人はがんで死亡したことになる。がんの死亡率(人口10万人当たりの死亡者数)は右肩上がりに上昇しており、20年は307.0だった。死亡数が多いがんの部位は男性は「肺」の5万3244人(死亡率88.8)で、「胃」2万7769人、「大腸」2万7715人と続いた。女性は「大腸」が2万4069人(死亡率38.0)が最も多く、「肺」が2万2337人だった。

死因で2番目に多かったのが「心疾患(高血圧性を除く)」の20万5518人、3番目は「老衰」13万2435人。老衰は低下傾向が続いていたが、2005年以降、上昇に転じている。

肺炎による死亡者は7万8445人で、前年より1万7073人減少した。新型コロナウイルス感染症の流行で、マスク着用や外出の自粛が徹底され、コロナ以外の呼吸器疾患予防につながったと考えられる。

性・年齢別の主な死因の構成割合を見ると、年齢が高くなるにしたがって、がんの占める割合が高くなり、女性は55~59歳、男性は65~69歳がピークとなっている。女性・男性ともに15~34歳にかけて自殺の割合が目立って高い。

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