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上半期の倒産件数3083件、半期ベースで2000年以降最少 : ゼロゼロ融資で延命?

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緊急事態宣言やまん延防止等重点措置で人の流れは制限され、経済活動は低迷。それでも、企業の倒産は大幅に減少している。

帝国データバンクの集計によると、2021年上半期の倒産件数は3083件と、 前年同期を大きく下回り半期ベースで過去最少となった。負債総額は6280億7600万円と、 上半期としては4年連続の前年同期比減少。

負債額最大の倒産は、 ホテル、レジャー施設の運営を手掛けていた東京商事(特別清算)で、負債総額約1004億8300万円は令和に入って最大。

緊急事態宣言の長期化などで経済環境が厳しい中で倒産件数が減少しているのは、いわゆる「ゼロゼロ融資」と呼ばれる実質無利子・無担保の特別融資や、各種資金繰り支援の効果が持続しているため。 飲食店(301件、 前年同期比24.4%減)や宿泊業(36件、 同55.0%減)の倒産件数は、 コロナ禍の人流減少でマイナス影響が続いた2021年上半期で減少傾向となった。

ただ、資金繰り支援の名の下、過剰債務を抱えている企業も多いとみられ、今後、息切れによる企業倒産も懸念される。

バナー写真 : PIXTA

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