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大手企業の夏のボーナス8%減 ―コロナ禍で業績低迷 : 非製造業は過去最大の落ち込み

経済・ビジネス 社会

「普段よりもちょっとだけぜいたくしたい」「のんびり旅行を楽しみたい」――そんなボーナスの楽しみもコロナのせいで今年もおあずけ。早くコロナ禍を抜け出したい!

経団連が公表した大手企業の2021夏の夏のボーナスの平均妥結額は前年比8.27%減の82万6647円と3年連続で減少、4年ぶりに90万円を下回った。リーマン・ショック後の2009年17.15%減以来の大きな落ち込みとなった。調査は従業員500人以上の東証1部上場企業252社を対象に実施し、159社の妥結額をまとめた。

コロナウイルス感染拡大の影響で企業業績が悪化していることから、幅広い業種でボーナスの支給額が低下している。特に、非製造業が17.0%減の77万3522円と、現行の集計方式で調査を始めた1997年以降で最大の落ち込み幅となった。

大手企業の夏のボーナス

  金額(円) 前年比(%)
総平均 826,647 -8.27
製造業平均 839,927 -5.94
非製造業平均 773,522 -17.00

出所 : 経団連

減少幅が大きかったのは鉄道で、JRが25.49%減、JR以外の民間鉄道が18.57%減だった。外出自粛要請などで人流が減少、長期休暇中の旅行需要も低迷したことが影響したとみられる。建設、自動車も2桁減。一方で、セメントや食品、電力が前年比プラスだった。

夏のボーナスの対前年比減少率が大きかった業種

  金額(円) 前年比(%)
JR 635,697 -25.49
JR以外の民間鉄道 621,506 -18.57
建設 1,286,372 -12.18
自動車 879,626 -10.07

出所 : 経団連

(注)平均額不明等により集計から除外されている社があるため、必ずしも全業種をカバーしているわけではない

バナー写真 : PIXTA

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