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老後の不安はお金の不安 : 必要と思う額は2853万円、実際に保有している額は…

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行き届いた衛生環境、医療の進歩、健康意識の高まり――こうした要因が奏功し、日本は世界トップクラスの長寿国となった。しかし、老後に不安な気持ちを抱える人が8割を超える “不安大国” でもある。

メットライフ生命が20~70代の1万4100人を対象に実施した老後についての意識調査では、「不安」「やや不安」と回答した人が合計で83.3%に達した。不安の原因はズバリ「お金」にある。

老後の備えとして必要と考える金融資産の額は平均「2853万円」だが、現時点の保有資産の平均は「1184万円」で、理想と現実には約2.5倍の開きがある。老後までの時間的猶予が比較的短い50代でも、必要と考える額「2953万円」に対して、保有額「1149万円」と1800万円強の差があった。

ちなみに、老後が「不安でない」と答えた人の保有資産額の平均は2334万円だった。

自身や家族の介護について不安を聞いところ、「自分自身」75.8%、「配偶者」74.7%が特に高く、「母親」48.9%、「配偶者の母親」40.9%、「父親」37.2%、「配偶者の父親」30.2%と続いた。

介護について家族と「話し合っている」と答えた人はわずか13.3%で、「あまり話し合わない」19.4%、「話したことがない」67.4%。不安を抱えながらも現実から目を背けている人が多いようだ。介護が現実問題に近づきつつある60~70代ですら「話したことがない」が56.7%だった。

また、介護費用を準備しているか聞いたところ、71.5%の人が「準備していない」と回答。60~70代でも過半数が準備がなかった。

バナー写真 : PIXTA

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