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史上最短スタートダッシュ選挙 : 「就任から解散」「解散から投票」どちらも記録更新

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事前に流れていた大方の予想を裏切って、10月31日に衆院選が実施されることになった。選挙戦を戦う側だけでなく、選挙権を持つ国民にとっても短期決戦。どんな未来を求めるのか、最優先の政策は何なのかを考えながら、候補者の声に耳を傾けたい。

岸田文雄首相は10月4日の就任記者会見で、任期満了が迫る衆議院を14日に解散し、19日公示、31日投開票の日程で衆院選を実施すると表明した。

日本国憲法は第54条で「衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない」と定めている。

現行憲法下では1983年10月にロッキード事件の東京地裁判決で田中角栄元首相が有罪判決を受けて国会が空転した際、中曽根康弘内閣が11月28日解散、12月18日総選挙を実施した20日間がこれまでの最短。今回の選挙は、解散から17日間と、史上最短の選挙戦となる。ちなみに、衆院選までの期間が最長だったのは、2009年7月に麻生太郎内閣が解散した際で、この時は、憲法に定めらたれ最長の40日をフルに使った。

もともと、衆議院の任期満了が10月21日に迫っていたこともあるが、首相就任から解散までの期間でも、岸田内閣は記録を更新した。これまでは、1954年12月10日就任、55年1月24日解散の第1次鳩山一郎内閣の45日が最短だったが、今回は政権発足からわずか10日となる。

主な短期決戦と長期戦

解散時の内閣 解散年月日 投票日 選挙期間
岸田 2021/10/14 2021/10/31 17
中曽根 1983/11/28 1983/12/18 20
2000/6/2 2000/6/25 23
橋本 1996/9/27 1996/10/20 23
安倍 2014/11/21 2014/12/14 23
安倍 2017/9/28 2017/10/22 24
麻生 2009/7/21 2009/8/30 40

衆議院の公表資料などを基に作成

バナー写真 : PIXTA

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