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“茨城” のない食卓なんてありえない : 魅力度最下位を侮るなかれ!

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ホクホクとした食感がたまらない栗ご飯に、シャキシャキのレンコンきんぴら、栄養バランスのとれたチンジャオロースに、さっぱりとした水菜煮びたし。こんな夕ご飯が毎日食べられたらシアワセ。地域ブランド調査で魅力度最下位に甘んじた茨城県だが、野菜たっぷりの健康な食卓は “茨城” なくして成立しないことは意外と知られていない。

つくばから秋葉原まで50分、水戸から東京まで特急で1時間15分。“頑張れば都内通勤圏” の距離にありながら、豊かな自然に恵まれた茨城県は都道府県別の農業産出額が北海道、鹿児島に次ぐ全国3位。首都圏の胃袋を満たすだけではない、全国の食卓に茨城県の野菜は欠かせない存在だ。

茨城県が市場シェアの過半を握るのは、土浦市やかすみがうら市を中心に栽培されるレンコン。輪切りにすると、穴が開いていて「先の見通しが良い」縁起物として正月のおせち料理に欠かせない食材だが、天ぷらやきんぴら、煮物など日常の食卓でも大活躍。

もともとは京野菜として人気が出た水菜も、いまや、茨城産が市場を席けんする。収穫後の劣化のスビートが早い葉物野菜は、大消費地に近い産地が強みを発揮するようだ。

秋の味覚の代表格である栗も、茨城県は栽培面積・生産量とも全国第1位を誇る。笠間市、かすみがうら市、石岡市などを中心に、県内各地で栽培される。新米と合わせた栗ごはんにすれば、おうちごはんも贅沢(ぜいたく)な気分に。

高級果物の代表格、メロンと聞くと北海道を思い浮かべがちだが、実は、茨城産が市場の4分の1を占める。中でも、鉾田(ほこた)市は市町村別のメロン産出額で圧倒的なトップを走る。温暖な気候と水はけのよい大地がメロンづくりに最適だという。

茨城県がシェアトップの農産品(2020年)

  全国収穫量(トン) 茨城収穫量(トン) 茨城市場占有率(%)
レンコン 55,000 28,600 52.0
白菜 892,300 234,900 27.3
小松菜 121,900 24,700 20.3
チンゲンサイ 41,400 11,800 28.5
水菜 43,800 22,500 51.4
カリフラワー 21,000 2,540 12.1
春レタス 115,200 37,800 32.8
冬レタス 184,600 33,900 18.4
夏ネギ 88,100 14,600 16.6
加工用トマト 20,500 10,300 50.2
ピーマン 142,800 32,500 22.8
メロン 147,900 33,500 22.7
16,900 3,790 22.4

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