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学校でのいじめ15.6%減―コロナ禍でコミュニケーションの機会少なく : 不登校は8年連続の増加

教育 社会

新型コロナウイルスの感染拡大で、長期休校や運動会・遠足などの行事の中止があり、子どもたちにとっても環境の変化が大きかった2020年。いじめは減少した一方で、不登校は8年連続の増加。

文部科学省が公表した「問題行動・不登校調査」で、2020年度に全国の小中高校などが認知したいじめの件数は51万7163件だった。前年度より15.6%減少した。減少は7年ぶり。 文科省は、新型コロナウイルス感染拡大による一斉休校で授業日数が減り、部活動が制限されるなど児童生徒間のコミュニケーションが減少したことが、いじめの減少につながったとみている。

内訳は小学校が42万897件、中学校8万877件、高校1万3126件など。いじめの種類としては、「冷やかし、からかい、悪口」が最多。「パソコンや携帯電話で誹謗(ひぼう)中傷」は過去最多の約1万8000件だった。

一方、不登校で小中学校を30日以上休んだ児童生徒は前年度から8.2%増の19万6127人で過去最多。増加は8年連続。内訳は、小学校が前年度18.7%増の6万3350人、中学校は3.8%増の13万2777人。コロナ禍で学校生活に制約が多く、生活のリズムが乱れたことなが影響している面もあるとみられる。

コロナ感染回避のため、30日以上登校しなかった小学生は1万4238人、中学生は6667人、高校生は9328人。保護者から相談があった場合、欠席扱いではなく、出席停止として扱っている。

バナー写真 : PIXTA

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