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大学生の年間収入:2020年度は前年より7万4000円減、支出も減少

社会 経済・ビジネス

日本学生支援機構が全国の大学生を対象に生活状況を調べた「学生生活調査」によると、2020年度の大学生(昼間部)の年間平均収入額は192万7600円。18年の前回調査から7万3700円(3.7%)減った。コロナ禍の影響で経済状況が悪化したことが改めて浮き彫りになった。

同機構は2004年度から隔年でこの調査を実施。今回は約1万8000人の有効回答を集計し、21年9月末に速報値として公表した。調査時期は20年11月で、確定値は22年3月以降に公表する予定。

1年間(19年12月~20年11月)の収入のうち、最も割合が高かったのは仕送りなどの「家庭からの給付」(59.4%)で、以下、「奨学金」(19.4%)、「アルバイト」(19.0%)などの順となった。アルバイトが前回調査から3万5000円(8.7%)減って36万6500円となった一方、奨学金が1万3600円(3.8%)増えて37万3200円になったのが目立った。家庭からの給付は5万1900円(4.3%)減の114万4700円。

学費と生活費を合わせた支出額は平均181万3000円で、前回調査から10万500円(5.3%)減った。内訳をみると、課外活動費が44.4%減、通学費が30.7%減、娯楽・し好費が14.0%減、食費が10.5%減となるなど、コロナ下での外出自粛の影響がうかがえる結果となっている。

また、1週間の生活時間の使い方を尋ねた調査では、「大学の授業の予習・復習、課題など」に6時間以上費やした学生の割合が前回より23ポイント上昇して50.9%となった。逆に「アルバイト・定職」と「部活動・サークル活動」に6時間以上費やした学生は、いずれも前回より6ポイントほど減少した。これも外出自粛やオンライン授業が増えたことが背景にあるとみられる。

バナー写真:PIXTA

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