Japan Data

ネット広告ってうざい? : 「×」で閉じちゃうし、購買意欲も高まらない

経済・ビジネス 社会

通勤電車の中でちょっと気になって何気なくスマホで検索した商品。もともと買う気はないのに、その後、しつこく広告が表示されて「イラッ」とした経験がある人も少なくない。買ってもらいたいとあの手この手の広告も、購買意欲は高まらないという逆効果。

「サービス向上のため、Cookie(クッキー)の使用に同意をお願いします」―ネットを閲覧していると、しばしば目にするこの表示。Cookieとは、ウェブサイトにアクセスしたユーザーに関する情報を保存する仕組みで、訪れた日時や、訪問回数など、さまざまな内容が記録されている。

ウェブマーケティングでは、Cookieの活用して興味のありそうな人をトラッキング(追跡)することが常道となっているが、広告を表示される側の閲覧者はそれをどのように受け止めているのか。ネオマーケティング(本社・東京)が、日常的にPC、タブレット、スマートフォンを使用している全国の20~70代の1000人に、ネット広告のトラッキングについて聞いた。

「トラッキング」の認知度は、「聞いたことはあるが内容は知らない」が45.6%と最も多く、「知っている」「おおむね知っている」の合計は23.8%と、4分の1以下にとどまった。

「トラッキング」という言葉は知らなくとも、「閲覧した商品が、その後、別サイトを閲覧中に広告表示される」経験は「よくある」「たまにある」含めて76.2%が経験している。「SNSで頻繁に検索しているジャンルに関連する広告が流れてくる」という人も61.2%いた。

そうした広告に対する姿勢・対応策として「よくする」「たまにする」の割合が圧倒的に高かったのが、「広告の『×』を押して閉じる」で67.1%。「『自分に関係がない』等の報告をクリックする」「興味のないものの検索は最小限にとどめる」など広告にわずらわされることのないよう自衛手段を講じている人も少なくない。

トラッキングに対して、「不信感を抱く」「不快」「自分にとって不要な広告が表示される」などネガティブな印象を持つ人が多く、「とても思う」「やや思う」と回答した人の割合は40~50%に達した。一方で、ポジティブに捉える人は相対的に少なく、「購買意欲が高まる」は「とても思う」「やや思う」の合計でも、8.5%にとどまった。

バナー写真 : PIXTA

インターネット 広告 デジタル 電通 デジタル経済 広告会社 トラッキング 個人情報 Cookie