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コロナワクチン、子どもたちも「受けたい」 : 「日常を取り戻したい」「社会の目が怖い」

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新型コロナウイルスワクチンの2回接種率は75%を超え、11月中にも希望者の接種はおおむね完了する見込みだという。欧米諸国では、小学生への接種が始まっており、日本でもファイザーが厚労省に認可申請をしたが、果たして、当事者である子どもたちや保護者はどのように考えているのだろうか。

国立成育医療研究センターが2021年9月に実施した「コロナ×こどもアンケート」調査で、小学1年~高校3年生(有効回答1271人)にワクチン接種に対する気持ちを聞いたところ、60%が「とても受けたい」「どちらかという受けたい」と回答した。

小学1~3年生は「受けたい」合計が50%だったが、高校生は「とても受けたい」50%、「どちらかという受けたい」28%。学年が上がるほど、「受けたい」意向が強い。

受けたい理由としては、「感染したくない、周囲に迷惑をかけたくない」(中3)に加えて、「コロナにかかる人を減らせば、早く収束すると思った」(高1)、「部活や体育祭がやれるようになるし、修学旅行に行きたい」(中1)など、日常生活を取り戻すことへの強い思いもある。また、「社会の目が怖い」(小6)、「学校でいじめられるのがいや」(中1)など、子どもにも同調圧力がかかっているようだ。

一方、「受けたくない」と回答した人からは、「副反応が怖い」(高2)、「長期的な身体への影響が予測できない」(中2)などの声があった。

保護者は子どもワクチン接種をどのように考えているのだろうか。ゼロ歳から高校生までの子どもを持つ5753人のうち78%が、「とても受けさせたい」「どちらかという受けさせたい」と回答。

「進学に当たりワクチン接種していないことで不利益が生じる懸念がある」(高3保護者)などの配慮からか、中学生保護者60%、高校生保護者68%が「とても受けさせたい」と答えた。

日本では新型コロナワクチンの無料接種の対象となっているのは12歳以上。米製薬大手ファイザーが、11月10日、接種対象年齢の5~11歳への拡大を厚生労働省に申請した。米国では既に、5~11歳へのワクチン接種が認められている。

バナー写真 :PIXTA

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