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コロナ禍と子ども:4割が「登校したくないときある」―成育医療センター調査

健康・医療 社会

長引くコロナ禍で、「学校に行きたくない」と感じる子どもが増えている。一方で、半数以上の子どもはオンライン授業を「うれしい」と肯定的にとらえている。

国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)が発表した新型コロナウイルスと子供に関するアンケート調査によると、「学校に行きたくないことがあるか?」との問いに対し、小中高校生の回答者の4割近くが「ある」と答えた。心の状態を尋ねる質問では、「コロナのことを考えると嫌だ」との答えが4割近くを占め最多だった。

調査は2021年9月中旬から下旬にかけて行われ、全国の小学1年から高校3年までの計1271人から回答を得た。

「学校に行きたくないことがあるか」との質問については、「いつも」が8%、「たいてい」が6%、「ときどき」が24%をそれぞれ占めた。この3つを合わせると38%となり、1年前の20年秋に行った同様の調査時の31%よりも7ポイント増えた。

最近1カ月の心の状態を尋ねる質問(複数回答可)では、「コロナのことを考えると嫌だ」との回答が38%を占め、以下、「すぐにイライラしてしまう」(28%)、「集中できない」(26%)、「寝つけない・夜目が覚める」(20%)、「嫌な夢・悪夢をよくみる」(15%)などが続いた。前回調査では「コロナのことを考えると嫌だ」との回答は42%。今回はやや改善したものの、同センターではまだ注意が必要だとしている。

また、コロナ禍で全国的に増えたオンライン授業に関連し、「授業をオンラインでやると言われたらどうか」と尋ねる質問では、「どちらかというとうれしい」が最も多く32%を占めた。以下、「どちらかというとうれしくない」(24%)、「とてもうれしい」(21%)、「まったくうれしくない」(15%)などの回答が続き、肯定的な考えがやや多い結果となった。

バナー写真:PIXTA

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