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ガソリン価格170円突破―13年4カ月ぶり: 政府が高値抑制策を発動

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ガソリン値上がりは家計の痛手。高値が抑制されるのはありがたい。でも、他にも値上がりしているものはいろいろあるのに、なぜ、燃料だけに税金投入? 

経済産業省が発表した1月24日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は170円20銭だった。1リットル当たり170円を超えたのは、2008年9月以来、約13年4カ月ぶり。

コロナ禍で落ち込んだ経済活動が復調したことで2020年秋には原油価格が急騰。その後、変異株・オミクロン株の急拡大への懸念から一旦、下落したものの、今年に入って、再び上昇に転じている。高値圏で推移する背景には、産油国が増産に慎重であることや、中東の地政学的なリスクもある。

政府は、2020年12月、ガソリンの全国平均価格が170円を超えた場合、石油元売り会社に補助金を支給し、卸価格を抑える価格抑制策を新設、21年度補正予算に800億円を計上した。24日の全国平均価格が170円20銭となったことで、今回、この制度を初めて適用し、27日から1リットル当たり3円40銭の補助金を支給する。

石油元売り会社の業界団体である石油連盟は、補助金の全てを卸価格の抑制に充てる方針を示しているが、ガソリンスタンドの店頭価格の高騰緩和には1~2週間のタイムラグが生じるといわれる。また、補助金制度は3月までの時限措置のため、原油高が長期化した場合、効果は限定的となる。

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