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閉塞感の中で生きるニッポンの若者 ―18歳意識調査 : 「将来良くなる」13.9%

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豊かで、安全で、清潔で、教育水準も高いのに将来に希望はない―日本財団が6カ国の若者6000人を対象に実施した「18歳意識調査」から、日本の若者が感じている息苦しさが伝わってくる。

日本財団が日本、米国、英国、中国、韓国、インドの6カ国6000人の若者を対象に実施した「18歳意識調査」で、日本は「自分の国の将来が良くなる」と考えた人の割合が13.9%と最も低く、「悪くなる」は35.1%と最も高かった。

中国では95.7%が国の将来を前向きに捉えており、「悪くなる」と回答したのはわずかに1.2%だった。

G7(先進7カ国)構成国である英国・米国も「良くなる」と答える人は少なく、先進国に共通の傾向だが、日本の少なさは群を抜いている。世界第3位の経済大国でありながら、希望を持てない閉塞感の中で若者は生きている。

「経済」「科学技術」「軍事・防衛」「文化・芸能」の4分野について、10年後の自国の競争力について聞いたところ、日本は「非常に強くなる+強くなる合計」が全分野で最下位だった。

本来、日本が得意とする「経済」は、人口減・低成長時代への突入を背景に、「非常に強くなる」1.4%、「強くなる」9.5%にとどまった。「科学技術」は、「強くなる合計」が45.5%。

日本の “戦略輸出品” でもあるマンガ、アニメ、Jポップもこのところ「韓流」「漢流」に押され気味とあって、「強くなる合計」は29.5%だった。

調査は、2022年1月下旬から2月初旬にかけて、インターネットを通じて各国で17~19歳の若者1000人を対象に実施した。

バナー写真 : PIXTA

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