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男性育休の理想と現実 : 快く認めてもらえるのはせいぜい1カ月?

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男性も子育てのための休みを取りやすくする改正育児・介護休業法が2022年4月に施行された。10月からは、子どもの出生後8週以内に最大4週間使える「父親版産休」が導入されるなど男性の育児参加を促す制度が少しずつ整ってきた。しかし、上司の本音に迫ってみると、やっぱり育休はあんまり歓迎されていない?

サイボウズチームワーク総研は、部下を持つ課長職相当以上の管理職2000人と、将来、育児休業を取得する意向がある男性社員1000人を対象に意識調査を実施。上司層が男性部下に「許容したい」理想的な育休期間は「1カ月未満」が58.0%で、そのうち「1週間未満」が20.8%だった。一方、育休取得希望者層では「1カ月未満」は30.4%にとどまり、「6~12カ月」を希望する人は33.8%に上った。上司と取得希望者層が考える期間に大きな隔たりがあった。

上司層に、男性の部下が育休取得を歓迎できるか期間別に聞いたところ、「1週間」は80.9%が歓迎するが、期間が長くなるほどスコアが下がり、「3カ月」は「本音では歓迎できない」が57.4%と過半数になった。

「本音では歓迎できない」理由としては、「仕事が遅れ、客先に迷惑がかかる」「中小企業なので、人員が減ればダメージが大きい」「復帰した時に同じ仕事が用意できるとは限らない」などの声があった。

男性の部下が育児休業する場合の懸念については、「1週間」では「特に懸念はない」がトップだったが、「1カ月」を超えると、「代替え要因の確保」「同僚の業務負担増」「業務タスクの引継ぎ・調整」が上位となった。

バナー写真 : PIXTA

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