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木材自給率、半世紀ぶりに40%台回復 : 燃料材の増加も貢献?

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日本の木材自給率が10年連続で上昇、2020年に約半世紀ぶりに40%台まで回復した。いわゆる国産材の利用振興策もあるのだが、木質バイオマス発電用のチップの増加が貢献しており、なんとなく、もろ手を挙げて喜びづらい?

農林水産省が公表した「森林・林業白書」によると、国内で消費する木材のうち国産材が占める割合を示す「木材自給率」は2020年に41.8%となった。

1955年に96.1%だった自給率は、割安な輸入木材の増加で、その後はほぼ一環して下がり続け、02年には史上最低の18.8%まで低下。政府の国産材振興策を背景とした人工林が、近年、利用期を迎えている。さらに、脱炭素化の流れでバイオマス発電で使う木材チップなど燃料用の需要が増加していることも、国産材の供給量の押し上げにつながっている。自給率は2011年から10年連続で上昇。40%を超えるのは1972年以来、48年ぶり。

2020年の木材の総需要量は7443万9000立方メートル。新型コロナの感染拡大で住宅着工が減ったことなどが影響し、前年から746万6000立方メートルも減少した。

バナー写真 : PIXTA

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