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大勲位菊花大綬章受章者一覧(戦後)

政治・外交 文化 社会

2022年7月8日に奈良県で演説中に銃撃されて死去した安倍晋三元首相に、最高位の勲章である「大勲位菊花章頸飾」「大勲位菊花大綬章」が授与される。戦後の大勲位菊花章の受章者を一覧にまとめた。

日本の勲章制度は1875(明治8)年の太政官布告の制定に始まり、150年近い歴史を有する。中でも最高位の勲章が「大勲位菊花章」。

戦後、皇族を除いて大勲位菊花大綬章を受章した人はこれまでに16人。最高裁判所長官を務めた田中耕太郎氏以外の15人はいずれも首相経験者。功労者が死亡したときに叙勲される「死亡叙勲」が一般的で、存命中に受章したのは吉田茂氏、佐藤栄作氏、中曽根康弘氏の3人。

日本の勲章のうち唯一首飾りの形状の「大勲位菊花章頸飾」は大綬章を存命中に受章した3人に没後追贈されたほか、奈良県で演説中に銃撃を受けて死亡した安倍晋三氏に大綬章と同時追贈された。

宮沢喜一氏は故人の遺志として、叙位叙勲を辞退した。首相としての在任期間が極めて短かった宇野宗佑氏、羽田孜氏は大勲位菊花章を追贈されていない(存命中に桐花大綬章を受章)。また、ロッキード事件で有罪判決を受けた田中角栄氏は叙勲の対象とならなかった。

皇族以外の大勲位菊花大綬章受章者(戦後)

受賞者 受賞日 特記
鳩山一郎 1959/3/7
吉田茂 1964/4/29 菊花章頚飾没後追贈
池田勇人 1965/8/13
佐藤栄作 1972/11/3 菊花章頚飾没後追贈
田中耕太郎 1974/3/1 1970年桐花大綬章
大平正芳 1980/6/12
岸信介 1987/8/7 1967年桐花大綬章
三木武夫 1988/11/14
福田赳夫 1995/7/5
中曽根康弘 1997/4/29 菊花章頚飾没後追贈
小渕恵三 2000/5/14
竹下登 2000/6/19
鈴木善幸 2004/7/19
橋本龍太郎 2006/7/1
海部俊樹 2022/1/9 2011年桐花大綬章
安倍晋三 2022/7/8 菊花章頚飾同時追贈

内閣府の公表資料を参考に作成 、ハイライトは存命中の受章者

バナー写真: 大勲位菊花大綬章を受けた中曽根康弘元首相(前列中央)=1997年5月7日、皇居・宮殿「東庭」(時事)

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