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警察官の差別的対応 : 過去5年間に職質を受けた外国人ら6割超

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東京弁護士会が外国にルーツを持つ約2000人を対象に実施したアンケート調査で、63%の人が過去5年間に職務質問されたことがあり、そのうち85%は「最初から外国ルーツだと認識して声をかけてきた」と感じていた。

東京弁護士会が日本で暮らす外国にルーツを持つ人を対象に実施した調査で、過去5年間に警察官から職務質問を受けたことがある人は62.9%に上り、そのうち4分の3の人は複数回受けていた。

職質された場所・状況(複数回答)は、「路上」 58.3%が最も多く、「歩いているとき」「帰宅途中」「自転車・バイクに乗っているとき」などごく普通の日常生活の中で呼び止められていた。職質を受けた人のうち85.4%の人は、「警察官が最初から外国ルーツであると見て質問してきた」と認識し、76.9%の人は「外国ルーツである以外に声を掛けられる不審事由はなかった」としている。

警察官の態度は、「丁寧/どちらかといえば丁寧」59.8%、「丁寧ではない/どちらかといえば丁寧ではない」が38.5%。警察官に聞かれた内容としては「どこに行くのですか?」 57.4%が最も多かった。「最近怪しい人が多いからチェックさせて」と言われた人も40.1%に上った。

自由記載では「見た目だけで薬物所持を疑われ、ズボンを脱がされた」「敷地から10歩も離れていないごみ捨て場で声を掛けられ、在留カードを所持していなかったため交番まで連行された」などの屈辱的な経験が数多くあった。また、「日本生まれ日本育ちと言うとすぐ職質が終わったが、その意味が分からない」という記述もあった。

調査は2022年1月から2月にかけて、ウェブ上で日、英、独、仏、ベトナム語のアンケートフォームで実施した。

バナー写真 : PIXTA

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